控訴審 高等裁判所からの連絡

 2018年末に慰謝料請求裁判が終了しました。原告の主張は認められず却下されました。

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慰謝料裁判 控訴審の始まり

年も変わり平凡な日々を過ごす中、仕事の合間にスマホがなりました。着信画面を見ると裁判所 東京高等裁判所民事」と表示されています。

着信画面を見て悟りました。電話に出て話を聞きます。予想通り裁判所から「再審請求」の連絡でした。世間一般的に言う「控訴」です。

控訴なので、過去の慰謝料裁判の判決が不服と言う事。その一審の裁判は相手方からの慰謝料200万円の請求で主張は「DV、モラハラ、精神的虐待」でした。

結果は「元相方の請求は棄却」「裁判費用は原告の負担とする」と言う判決が2018年末に出ています。ようは「夫婦喧嘩の範疇」と言う判決でした。それに対して「納得出来ません」と言うことでしょうね。。。。

三審制度について

1審の裁判結果が不服として控訴されましたが、向こうの言い分が書面で届いていない状況です。今回は同じ事件で2度目の裁判になります。テレビのニュースで何となく知ってる人が多いと思いますけど、日本は同じ事件で3回の裁判が可能な三審制度。ここで「3回チャンスがある」と言う感覚になるけど、本質的には「1回」だと思った方が良いです。

それは確かに裁判所の場所は変わりますが「審議される事件」は同じだから。

まず1審で原告、被告ともお互いに全力で自分の主張をします。「いかに相手が悪いか」「いかに自分が正しいか」を主張しあいます。お金が絡んだ案件であったり、離婚であったりしたら泥沼です。少なくても2回は足を運び、証人喚問として法廷に立つ時もあると思います。

このような経緯を経た判決は「非常に重いもの」です。場所が変わったので、また一から話を聞いて貰えると思ってる人も多いですけど違います。1審の判決文やすべてのやり取りが書面として上の裁判所に報告されるんです。そして裁判官はその報告書を読んで、裁判を継続するんです。

繰り返しになりますが、場所が変われば「最初からやって貰える」と言う感覚になりますけど、あくまで「継続した事件」なんです。そして「1審で決まった結果を2審で覆すのは大変」だと思います。

控訴審のハードルは高いと。。
何故「1審で決まった結果を2審で覆すのは大変」かと言うと「一審の結果は間違っている」と裁判官を納得させる必要があります。その為には誰もを納得させる「新たな証拠」が必要になると思います。

単純に感情的な理由で「前の裁判の結果に納得出来ません」「前の裁判では緊張して上手く事実を説明出来ませんでした」なんて理由では取り合って貰えないと思います。そして大抵の場合、新たな証拠を出すなんて難しいはずです。

何故なら一審の裁判をしている時点で「次の裁判に備えて、隠し玉の証拠を残しておこう」なんて考える人いませんよね?

また、もし仮に「新たな証拠」を出せるにしても「事実を覆せる程の重大な証拠」が必要だとい思います。何故なら裁判官は司法試験と言うテストをパスしています。試験をパスしていると言うことは裁判官の「法の判断基準」は共通のはず。

「裁判官とは言え人。人によっては考え方は違うから結果も違うはず」と思いたくなる気持ちは解ります。けど、あくまで判断基準は判断基準で共通。余程の事が無い限り、一審の結果は変わらないと思います。

あくまで個人の見解ですが大きく間違ってはいないかと。。。

届いた書類の量が凄い

後日、裁判所から書類が届きました。封筒の厚さにまずビックリします。1センチはあります。「いったい何が入っているの?」と封筒を開ける前からドキドキします。

入っていたのは弁護士が作成した控訴理由書、元相方の作成した答弁書、証拠証明書。
もう読むだけでも大変です。A4サイズで50枚くらいです。シッカリ読むと軽く30分は掛かりました。

けど内容的には前回と同じ様な主張の繰り返しと感情論が中心でした。一言で言えば「一審の結果に納得出来ません」です。私が見る限り新たな証拠と言えるものは何も無く相手方の請求は棄却されると思いました。

今回も元相方の主張する精神的苦痛は「夫婦喧嘩の範疇」と判断されると思います。慰謝料が発生する要件っていくつかあるけどモラハラ、特に精神的な苦痛の場合は立証が難しいと思います。ちなみに私達の場合はお互いに相手からモラハラを受けたと主張しています。そしてお互いに証明出来る証拠も少ないです。お互いに「言った言わない」の繰返し。なので尚更「夫婦喧嘩」に見えるかもしれません。

けど、念には念を押して反論書を作成して対応しないと。1日掛かるだろうな。。

答弁書の作成

今回の答弁書はA4サイズで10ページ、その他証拠説明書の資料として8ページ。 合計18ページです。誤字脱字が無いかを再チェックし、その後自宅のプリンターでプリントアウト。この資料を裁判所と相手方の弁護士事務所に別々に郵送する必要があります。

駅前のコンビニにへ。すべての資料をコピーします。枚数にして36枚。カラーコピーも使ったのでコピー代は800円チョイ。

書類の郵送方法ですが通常の郵送でも良いのですが、私は大事な書類なので「配達証明」を利用します。郵便局が相手方に届けた事を証明してくれます。もし万が一でも「書類が届いていない」とかなったら嫌ですもんね。で、この料金が重さによっても違いますけど、1通で800円~1.000円位かな。2ヶ所に送るから、その倍の費用が掛かります。

まあ、コピー代や郵送代は別にしても「資料作成の時間」は惜しい。けど、この資料を送ったら、もうやることは無いので指定された日時を待つだけになります。
今回の控訴審ですべて終わって欲しい。

高等裁判所 控訴審 当日

今回は霞ヶ関の高等裁判所です。実は私ここに来るの2度目。学生時代に法律を勉強していたので研修の一環として裁判を3回傍聴した経験がありました。かれこれ30年位前の事です。内容的には交通事故と相続関連の裁判でした。証人喚問をやってて傍聴した記憶があります。まさか自分が当事者として再訪問するなんて思いもしなかったです。

さて、霞ヶ関の裁判所と言えば東京の中心地。近くに国会議事堂や各省庁がります。裁判所に入るのに身体チェックがありました。「所持品検査」でした。ポケットから携帯や車のキーを取り出して、カゴに入れてベルトコンベアに流します。私はX線検査でアーチをくぐります。空港でのチェックと同じです。昔もあったのかな? 全然記憶に無いけど。

そしてエレベーターに乗って指定された法廷室に向かいます。15分程前に着いたので前の裁判が行われていました。傍聴席に入ってその裁判を聞くことも出来るのですが控室で携帯の電源をオフにして気持ちを落ち着かせました。5分前になり法廷室に向かうと前の裁判は終わっており、相手方の弁護士が反対の席に座って待機していました。

しばらくすると裁判官の人達が入って来ました。前回の裁判は1名の裁判官でしたが、今回は3名の裁判官です。「何か凄い大ごとのように感じます」

さて裁判自体は非常に簡単に進みます。事前に郵送していた「答弁書」「証拠説明書」等の確認位です。中央に座っている裁判官の人から「最後に新たな証拠の提出はありますか?」と聞かれたました。私は「今回郵送した以外の資料はありません。内容は答弁書に書いた通りです。」「和解等は考えていません。」と一言。先方の弁護士も新たな追加証拠は無いとの事でした。

時間にして約6~7分だった気がします。最後に裁判官から「本日はこれにて終了致します。判決は4月〇日、〇時〇分にこの調停室で行います」との事で2度目の裁判は1回の出廷で終わることになりました。何度も足を運ばなくてすみます。

結果はどうなるか解りませんが、今回の裁判で結審(終了)の様子だと前回と同じで控訴人・元相方の請求は棄却される可能性が高いと思います。

控訴の電話がありちょうど約1ヶ月。もう何も出来る事はないし、万が一の場合を考えて自分が納得するまで過去の資料も読み直して答弁書を作成しました。
裁判所の正門を出て思いました。「こんなところで学生時代の勉強が役に立つとは皮肉だな。。。」

控訴審 判決

判決の確認方法ですが、当日に裁判所で裁判官から直接聞くことが出来ます。しかし、電話で確認することも出来ます。今回はわざわざ仕事を休んでまで行く必要も感じなったので電話で確認しました。裁判所書記官の方が淡々とした声で伝えてくれました。

①控訴人(元相方)の請求は棄却する

②裁判費用は控訴人の負担とする

簡単に言うと相手方の主張(私から受けたと言うモラハラ、精神的虐待)は一切認められなかった事になります。すべてが夫婦喧嘩の範疇と言う事です。

判決趣旨は数日後に自宅に郵送して貰えます。しかし今回も時間が掛かりました。高等裁判所からのTELから始まり、本日の判決に至るまで約3ケ月。控訴審(2度目の裁判)と言う事で判決が変わる可能性が低いのは解っていました。けど、やっぱり判決が出るまでは気になります。電話を切った後に「やっと終わったか」と安堵の気持ちが沸いて来ました。

控訴審を終えて今後の事を考えるf:id:yamapiroom:20200317112229j:plain

安堵の気持ちもありますが、とても複雑な気持ちもあります。まず相手方が今回の控訴で使った弁護士費用。一審と同じ弁護士だったとは言え、追加で10万円近くは払っているはず。前回の費用とトータルすると20万円以上は確実。生活が大変なのは想像が付きます。
ありえないとは思うのですが「私が毎月払っている養育費が最終的には弁護士費用として消えてしまうのでは。。」と言う疑念。

また、相手方の弁護士にも少なからず不満が。原審の判決が全面的に却下された時点で控訴しても逆転の可能性が低いと解っていたはずです。実際、控訴審で新しい資料を出してきたり新たな主張もありましたが、すべてが「後付」の内容でした。正直に元相方に「控訴しても厳しいかもしれないです」と伝えて欲しかったです。まぁ、結果論かもしれないですけど。。

そしてこれが一番の問題で「今後どうするか」

裁判の名目は「慰謝料」ですが実際には生活費の足しになるはずです。私は子どもの為に出来る限りの金銭的な援助はしたいと思っているし、ある程度の準備はしています。いつでも「子どもの為に使って欲しい」と言って振り込みする事は出来ます。けど、今の時点でもう約3年も子どもに会わせて貰っていないし、声すら聞いてません。

そのような状況でお金を渡しても「何の為にお金を使われるか解らない」と言う疑念が頭から離れないんですよね。。少し頭を整理して考えたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。