押したり引いたり 駆け引きも重要 調停を有利に進める為に

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私は学生時代に法律を専攻していたので「調停」の趣旨は理解していました。

しかし、それは今からもう30年近くも前の話。

なので元相方から起こされた「慰謝料」の調停に臨むにあたり、ネット等で再度内容の確認をしました。

これは私が実際の体験を通じで「調停ってこんな感じです」と自分なりにまとめたブログになっています。参考にして頂ければ。

まず「調停」って言葉自体を知ってる人って少ないと思います。

または言葉は知っていても「裁判と何が違うの?」だと思います。

「裁判」は「裁判官が人を裁き結論を出す」と言うことは皆さんご存知だと思います。

これに対して調停は「話し合いの延長」です。

裁判であれば裁判官に判決を求めて問題を解決するのですが、調停は「話し合いによる解決」を目的としています。

仮の話として裁判で「慰謝料50万円を支払え」と言う内容の不法行為(浮気等)があったとします。

しかし調停では当事者が納得すれば「慰謝料100万円の支払い」でも可能と言う意味です。

さらに大袈裟に言えば「慰謝料が発生しないケースで」も当事者さえ納得すれば「慰謝料が発生するケース」だってある訳です。

そして調書が作成されれば裁判と同じ効力が発生します。

なので調停では場合によっては裁判では勝ち取れない大きな効果を得る可能性があります。

しかしまた逆のような場合も。

前の例で言うと裁判で「慰謝料50万円を支払え」と言う内容の不法行為に対して調停で「慰謝料100万円」が成立直前だったとしましょう。

ここで少しの欲が出て「あと20万円をプラスして120万円にして欲しい」と申立人が主張したとします。

ここで相手方が「100万円なら妥協するつもりだったが、120万円は払えない。いっその事、それなら裁判で決着をつける」となったどうでしょうか?

裁判になったら50万円の案件です。

100万円で成立していたら本来貰える50万円にプラスで50万円を貰えたはずです。

しかし裁判となり結果的には50万円です。

この50万円は本来の正当な金額かもしれませんが、弁護士費用等を考えれば手元のお金は少なくなるはずです。

 

実際にこの手の駆け引きは必ずあります。

控室では依頼人と弁護士さんが相談している声が聞こえてきます。

「ここは少し強気に出て相手の様子をみましょう」「これ以上の要求をすると相手も強気に出てくるかもしれない」「ここが落としどころかもしれません」等々。

言葉は悪いですが、もう正直これは「賭け」みたいなものです。

夫婦間のトラブルであれば、それなりにお互いの性格を理解していると思いますので「時に引いたり、押したり」して様子を見ながらの対応になるでしょうね。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。